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MMTで新時代の幕開け【潮流】岡山 憲史

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最先端の経済理論

2019年に入り世界中で話題になっている最先端の経済理論「MMT」(Modern Monetary Theory、現代貨幣理論)の創始者の一人であり、「MMT」という名称の名付け親でもある、ニューカッスル大学(オーストラリア)のビル・ミッチェル教授は麻生大臣が「日本をMMTの実験場にする気はない」と発言したことについて、「ナンセンスで不正確。現実をまったく理解していない」と両断した。

信じ難い増税

「MMTは政策ではなく概念で、実験場にするかどうかという話ではない」と主張。ミッチェル教授はさらに「国が借金をする際の制約は赤字額ではなくインフレにあるため、長い間、物価が低迷している日本ではもっと財政出動をするべきだ」としている。日本が10月に3度目の消費税引き上げを行ったことに対し「信じ難いとしかいいようがない」と呆れるとともに、経済を予言できない主流派経済学者を「エンジニアなら投獄されるだろう」などと批判した。

日本は支出を伸ばす余地がたくさんある

また、「各国で金融政策が限界を迎えており、財政政策を動員するほかない」とも強調した。日本は国内総生産(GDP)の2倍の債務を抱えていることに対して「財政を評価する際には公的債務のGDP比率といった指標だけではなく、政策が国民にとって重要なものを提供できているかを見ることが大切だ。「MMTの観点では公的債務は非政府部門の富とも言える。MMTが無節操な赤字を容認しているという批判は誤解で、赤字の規模については一定のルールを設けている。たとえば歳出の伸びに生産能力の拡大が追いつかず、インフレが発生しているような状況だ。日本はハイパーインフレどころか、インフレの兆しすらない。支出を伸ばす余地がたくさんある」と述べた。

財政政策の優位性が理解された新時代

日本政府や日銀は、日本がMMTを実践している状況ではないと反論していることに対して、ミッチェル教授は「政治的な発言にすぎないと思う。MMTは導入したり実践したりするものではなく、現行の金融制度や政府の貨幣管理能力を理解するための眼鏡のようなものだ」と反論した。ECBのドラギ前総裁も金融政策に依存しても駄目との認識を示している。財政政策の優位性が理解された新時代の幕開けだ。

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて約1万人の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催、
ゴールドマン・サックス投信・クレディスイス投信・野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、
プロの運用担当者などを含む1万人以上の参加者を集めて実施。
コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)は日本株式市場がバブル後最安値を付けに行く最悪の環境にもかかわらず、
1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に殖やすという脅威の成績をあげ文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2ヶ月間で1億円の資金を2億1600万円に増加させ、6位入賞。
1999年12月8日にマーケットバンク設立。17年以上にわたって株式投資で安定した高パフォーマンスを継続して出すことのできる
画期的な運用手法とサービスを提供している。

2002年1月にNHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
直近では2017年1月に始まった夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
1ヶ月間で3銘柄の合計パフォーマンスを競います。最終のパフォーマンスは155%と断トツの結果。
週刊現代、週刊ポスト、夕刊フジ、ネットマネー、月刊カレントなど幅広く執筆活動を行っている。
また、個人投資家に投資情報や個別銘柄の助言業務を行っている。




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